Google Chrome for Macが待てない?Camino 2.0 Beta 1を試そう

MacWebブラウザは,比較的よく知られたSafari, FirefoxOperaに続く第4の選択肢として,Firefoxと同じGeckoエンジンと,Cocoaフレームワークを採用したCaminoがあります.Wikipediaの当該項目によると,

同じGeckoエンジンを搭載するFirefoxと比較されることが多く、拡張性はFirefoxより劣るものの速度面ではCaminoが圧倒的有利とされる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/Camino

とのことです.ちょうどWindowsで利用可能なWebブラウザでいうGoogle Chromeのような立ち位置だと思います.

このCamino,私はかなり昔に試用した記憶があるのですが,今日ひさしぶりにチェックしてみたら大幅に使用感が上がっていました.現在の安定板であるCamino 1.6は,レンダリング(特にフォントサイズ周り)が他のメジャーなWebブラウザと違って表示が崩れたり文字サイズが一回り小さかったりしますが,プレビュー版として公開されているCamino 2.0 Beta 1はそういった不具合もなく,ベータ版ながらかなり完成度が高いと思います.ただ,今のところ英語版しか公開されてません.

なお,Camino 2.0からはTab Previewという機能が追加されており,現在見ているタブのサムネイルを大きめのサイズで表示してくれます.機能的にはFirefox 3.1で搭載されるタブプレビューパネルが近いですが,(リンク先の説明にある)9ページ単位でページャーで移動する形式ではなく,サムネイルのサイズを動的に変更して1ページに収まるようにする方針のようです(Tab Preview機能については,このページに詳しい説明があります).通常のタブブラウザで,タブが増えてくると1タブあたり5文字ぐらいしかタイトルを表示できなくて,目当てのタブを探しまわったりする経験がある方は多いと思いますが,このTab Preview機能を使えばそういったことも無くなると思います.

また,普段よく見るWebサイトというのは大体の色見やレイアウトを覚えているもので,例えば16ページから1つ選びたいような場合,タブにある「favicon+タイトル数文字」よりも,Tab Preview機能の「大きめサムネイル+タイトル16文字ぐらい」の方が探しやすい気がします.

Tab Preview機能はショートカットキーのCommand+Control+Tを押したタイミングでサムネイルを生成しているっぽいのですが,その割にかなりサクサク動くのもいいです.

今後しばらくは,

開発用 Firefox 3
閲覧用 Camino 2.0 Beta 1

という感じになりそうです.

デメリットはFirefoxSafariにはあった色々な拡張機能が使えないなど,人によって多くあると思いますが,個人的にCamino 2.0 Beta 1での高速ブラウジングはそれを補ってあまりあるほど快適と思います.お試しあれ.

外国人向けオンライン雑誌Metropolisの非モテに関する記事の和訳

Metropolisという,日本に住む外国人向けのオンライン雑誌に,Poplifeという,日本のオタクカルチャーについて英語圏の人向けに書かれたコーナーがあるのですが,そこに非モテに関する記事があって興味深かったので和訳してみました.このトピックについて英語で語られたことは,今まであまり無かったように思います.

以下の掲載およびその内容に関して,原著者,およびMetropolis編集部の許可は受けています.快く許可を下さった担当者様に感謝いたします.なお繰り返しになりますが,オリジナルの記事は http://metropolis.co.jp/tokyo/775/pop.asp(英語)です.

2009年2月2日 追記

本記事のKyp Durron氏による訳を発見しました.こちらの方が読みやすいし,原文のテイストを上手く伝えていると思うのでおすすめです.

非モテ - 恋愛から逃避した日本のモテない男女 by ガルバレス・パトリック・ウィリアム

バレンタインが近づくにつれ,我々の多くがロマンスか,少なくとも女の子からのチョコレートを期待する ––インターネットを住処とある種の日本人以外は.彼らは自身を"非モテ"または"モテない"と呼び,過酷な恋愛市場から逃避する.

非モテは日本の社会における性格差 –– 男性に対する格差 –– を認めている.彼らは,男は自分を磨いて女を手に入れたり,彼女らとのロマンスこそが自分の存在を満足させる,という考えを否定している.恋愛で燃やすべき時間とエネルギーを後回しにした,そこから外れた人たちは,世間並みの男よりも幸せで,賢いという.

典型的な非モテは賢く,極度の恥ずかしがり屋でコミュニケーションに困難を伴い,オンラインで多くの時間を過ごす.非モテには男と女がいて,それぞれ喪男(mo-otoko),喪女(mojo)と呼ぶ.

彼らに人気のはけ口は,日本で最大の匿名BBSサイトである2ちゃんねるだが,その他の匿名のコミュニティが増えている.例として,mixiの「非モテ軍」というコミュニティは,非モテ性を証明する試験をパスした1,659人が登録している.

11月に非モテは彼ら特有のSNSを手にした.非モテSNSである.それは最初の1ヶ月のとても早い時期に15,000人のメンバーを惹き付け,その構成員は「人間のゴミ」「自宅警備員」(つまり,無職の怠け者)となど自称する者ばかりである.88%のユーザは20代から40代であり,5人中4人は男性である.残る10%は彼ら自身を喪女と称し,その他はネカマか,女装した男性である.利用規約には「彼女が出来た場合はbanされます.利用者は非モテの話題のみを話すことができます.リア充(現実の人生を充実した者)によるコメントは許可しません.」とある.

「このサイトは元々は,クリスマスを2ちゃんねるに書き込んで過ごす人同士をサイトを通じて助け合う目的で設立されました.」と,非モテSNSを設立した永上"えがちゃん"裕之氏(左)はメトロポリスのインタビューで語る."みんなが必要なときに慣れ合う場です"

永上裕之氏は日中は会社員でありながら,100ものWebサイトを趣味で運営し,非モテを自認しピロートークよりも雑談している方が楽しいと話す.彼は200人を新宿のLoft/プラスワンに動員した非モテカンファレンスのような,通常のオフ会(オフラインミーティング)を主催する.このイベントでは喋り下手(会話に困難を伴う人)には彼ら専用の領域が用意され,さらに顔を晒すのが恥ずかしい人のために,顔を隠すための紙袋が入り口で配布された.もちろん,カップルや小奇麗な人は入り口のドアで帰された.永上氏はステージに立つと「リア充はくたばれ!」という声援を送った.

バレンタインデーが近づいているが,このグループは決心は固い.彼らのオフ会「友達100人出来るかな?寂しさでずぶ濡れのバレンタインスペシャル!」がLoft/プラスワンにて2月13日の深夜,バレンタインデーが始まる時間に開催される.永上氏は休日に200人が参加することを見込んでいる.同情の料金は2000円だが,女性は無料で入れる(性的マイノリティは許可されない).オンラインの姉妹イベント「バレンタインデーを破壊」はおしゃべりTVでその夜の午後9時から10時にかけて開催される.

極端なアプローチにも関わらず永上氏は,現実世界のロマンスが自己実現の可能性を制限してしまうことに限って反対していると言う.「非モテはカルチャーであり,イデオロギーです」と力説する.「自分のパートナーが誰なのかを探す前に,自分探しだけで満足しそうです.もし我々がそれをすれば,幸せになるのにパートナーは必要ないと気づくでしょう.非モテの理解によって,その友情が生まれつつあります」

詳しい情報(日本語)は,非モテSNS http://motenai.egachan.net もしくは 永上裕之氏のブログ http://tinyurl.com/egami-blog をご覧ください.おしゃべりTVは www.oshaberitv.com からアクセスできます.

バックナンバーについて

Poplifeのバックナンバーはこのページの一番左下の部分からアクセスできます.私が確認できたバックナンバーは以下のとおりです.(古い順)

iTunes Storeを効率的にブラウジングする方法

さっき偶然発見して感動しました.もしかすると既出のtipsかもしれませんが私は今まで知りませんでした.

よく見慣れた通常のiTunes Storeは以下のような感じです.

でも例えば,ここからApp Storeのゲーム(アクション)カテゴリに行くには,画面のいろんな場所をクリックする必要があってちょっと面倒くさいです.

ここで,ツールバーの[表示]->[ブラウザを表示]をクリック(Command + Bでも可)すると...


iTunesで音楽を聴くときにおなじみの「ブラウザ」で,iTunes Store内を移動することができるようになります.*1

通常のアイコン表示モード?だと,アイコンによってクリック前にアプリの内容が類推できるかわりに,数十件ごとにスクロールして画面の下のページャーのボタンをクリックする必要があります.それに対してブラウザモードだと,画像を読み込まずナビゲーションもシンプルなので,iTunes Store内をサクサク移動できて,あるカテゴリに存在するアプリがたとえ数百件あったとしても,一度に読み込むことができます.各アプリの詳細ページを表示するのは,各行のアプリ名の横の,小さい「→」をクリックで出来ます.

また,人気順や作成者などの属性でソートしたりも簡単に出来ますし,人気度が棒グラフで表示されるので,順位だけでなくアプリ間で人気にどのぐらい差があるのかが直感的に分かる利点もあります.

余談

ブラウザモードでApp Storeの任意カテゴリのアプリを人気度(おそらくダウンロード数の相対値で決まる)順に表示すると,App Storeでのアプリの人気度の分布は,典型的にかなりロングテールなのが分かります.上位1割に入れた幸運なアプリ以外は度数がゼロであることから察するに,ほとんどダウンロードすらされないアプリが大量にある可能性があります.

実態は大方そうだろうと予想していたものの,それがこういう形で可視化されたことで,iPhoneアプリ開発者にとっては,一般的に言われているゴールドラッシュなイメージ*2とは違う,競争の激しい世界なのだと再認識しました.

もしくは,それだけプロモーションが大事,ということなのかもしれません.

*1:通常のiTunes Storeの表示に戻すには,もう一回 Command + B を押すか,ツールバーの[表示]->[ブラウザを隠す]をクリック

*2:ジョークソフトで何十万円儲けた,とか

Yapprという動画による集合知的な英語リスニング学習用Webサービスがすごい

ひさしぶりにWebサービスで感動しました.
http://en.yappr.com/welcome/Welcome.action

インターネット上のリソースを使って英語のリスニングを学習するには,今はいろんな方法があって,初学者向けのものだとVoA NewsのPodcastなどが有名ですが,個人的には音声だけだとどうも興味が続かなかったり,話されているトピックに飽きてきたり,またインタフェース的な問題で長いスクリプトを目で追うのが疲れたりして,結局続きませんでした.

CNNのニュースなどの動画で練習するのもいいですが,ある程度慣れるまではスクリプトがあった方がシャドーイングをやりやすかったりと,学習効率の面ではベターです.英語の動画対してスクリプトがつけられていて,なおかつ楽にスクリプトが読めるインタフェースのものがないか探してみたら,あっさり見つかりました.YapprというWebサービスです.

動画の進行に伴ってリアルタイムに更新される,膨大な量のスクリプトは誰がどうやって用意しているのかと思ったら,英語圏のユーザーが集合知的に,おそらくボランティアで書いてくれている模様.大変ありがたいことです.

動画のプレイヤー部分には,再生中に気になったセンテンスをその場で何回か繰り返し聞いたり,センテンス単位で頭出ししたり,再生音のうち音声のみを強調する機能があって,効率的なリスニング学習をサポートしてくれます.リスニングの習熟度に応じて,動画をリスニングの難易度(Easy, Medium, Hard)で絞り込んで探すこともできます.動画コンテンツの種類も,ニュースから始まり,シンプソンズなどのアニメ,洋楽のPVなど多種多様なので比較的飽きにくいと思います.

といった具合にYapprはかなりステキなWebサービスだと思うのですが,私は今日まで知りませんでした.そのポテンシャルの割に,少なくとも日本ではまだ知名度が低い気がします(なぜだろう..).すでに利用できる動画の数もかなり多いし,新しい動画も毎日多数,ユーザーによって(!)アップロードされてるみたいなので,しばらくこれでリスニングの練習をしてみようと思います.

1月22日 18:45追記

Going My WayさんのYappr紹介エントリYapprの日本語版があることに気づきました.こちらの方がWebサイト全体が日本語されてますし,動画再生時に日本語訳も表示されるのでおすすめです.

Stanford大学とU.C.Berkleyに行ったときの出来事

はてなでの私に対する皆さんの認識というと、多分Python使いとかVimユーザとか、QRコードデコーダの開発者というのがメインだと思います。それで、あまり認識されてない気がしますが、私は普段は大学院生として大学院で研究に取り組んでいます。

実は、縁あってタイトルの2つの大学には行ったことがあります。期間は、前者は短期滞在で数日、後者は共同研究という形で6週間ほどだったのですが、この時の体験が実はシェアすべき、結構面白いものだったのではないか、ということで書いてみることにしました。

Stanford大学での出来事

私が行ったのはDBLabが、InfoLabに改組された後でした。InfoLabというのは、id:taroleoさんによるデータベース教科書の紹介エントリ でも紹介されているHector Garcia-Molina先生が率いるグループで、過去にはGoogle創始者などを輩出したことでも有名です。データベースの教科書をいくつも書いておられるJeffrey D. Ullman先生は最近引退したそうですが、普通に廊下を歩いてました。世界的に有名な先生が普通に廊下を歩いていたりする、Stanfordはそういう場所のようです。この分野はこの辺を中心に回ってるんだな、と軽い嫉妬を覚えました。

研究用のスペースとしては、the Gates Computer Science Buildingをメインに使っているようです。ビル・ゲイツ氏の寄付によって設立されたというあの建物です。2階以上には先生方や学生の研究スペースになってる部屋、地下には外部の方を招いての講演が出来るホールがあるほか、1階に会議室などがあったりします。ちなみに私が見た学生が使っていたPCのOSはUbuntu Linuxで、モニタは30インチぐらい2580x1600ピクセルの巨大なものを使ってました。あと、スポンサーの手前か先生はWindowsマシンでした。

また、InfoLabグループのランチミーティング(みんなでお昼ご飯を食べながら、カジュアルな感じで、最近行った学会出張の報告や学生が研究の進捗報告をしたりする)もここで行われています。

最近InfoLabからGoogleに就職した元学生がたまたまInfoLabに遊びに来ており、ランチミーティングで近況を話していたのですが、そのやりとりが面白かったのでご紹介。

先生「Googleではどんな仕事をしているんですか」

元学生「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする仕事をしています」(もちろんジョーク)

先生「とても詳細な説明をありがとう」
(会場笑い)

(この後真面目な近況報告があったけど、守秘義務があるのかそんなに詳しい内容ではなかった)

もうひとつ、私が訪問した少し前に、とあるStanfordにゆかりのある先生が亡くなったそうで、大学内でお葬式が行われており、たまたまいろんな先生が集まっていたのですが、そこで面白い会話があったのでご紹介します。

(とある先生が、有名なエッシャーの騙し絵(白い鳩がいつのまにかカラスになるあれ)が柄になったネクタイをしているのを見て)

私「いいネクタイですね」

先生「私がネクタイをする場面は2種類しかない。一つは人が死んだとき、
   もう一つは我々にお金をくれる人と会うときだ。ワッハッハ」

ノーネクタイでリラックスしたStanfordの雰囲気、企業などから大学への研究補助金、といった現地の文化がよく出ている発言だと思います。

こんな感じで先生と学生の間でユーモアやウィットに富んだ会話を楽しんでるのがすごく良いなーと思いました。

U.C.Berkeleyでの出来事

データベースの分野、特にトランザクションの研究における大御所であるところのJim Gray先生が教鞭を取っておられた大学でもあります。
私がBerkeleyに滞在中だった期間がたまたま、先生が海上で行方不明になられて1年あまりが経過した時期と重なっていて、彼の業績を讃えるセレモニーが行われていました。彼の研究上の同僚など大勢の研究者が世界中から集まって来ていたのが印象的でした。日本から渡米して駆けつけたらしき先生もいらっしゃり、それだけ、生前した仕事が広範に影響を与えるものだったのでしょう。

影響力のある仕事をした人は、死してなお、いろんな人を結びつけるのだなーと思った出来事でした。

しかしCSの分野でcitation count4桁、2000超(Google Scholar調べ)というのは本当に大きい業績だと思います。ちなみに、同じ規模の引用数の論文としてはGoogle創始者ラリー・ペイジ氏らがStanford大学の大学院在学中に書いたPageRankの論文などがあります。

水村美苗「日本語が亡びるとき」を読んだ

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

これらのエントリでかなりプッシュされていたので試しに読んでみました.
水村美苗「日本語が亡びるとき」は、すべての日本人がいま読むべき本だと思う。 - My Life Between Silicon Valley and Japan
404 Blog Not Found:今世紀最重要の一冊 - 書評 - 日本語が亡びるとき

以下,主な箇所の自分なりの要約です.

学問としての真理の追究(自然の理が対象)

  • 学問の過程で新たな得られた叡智は<読まれるべき言葉>として,なるべく多くの<叡智を求める人>と共有し,蓄積されるべきである
  • これを達成するには,当世で利用出来る者が最も多い<普遍語>で書くのが,最も効率が良い
  • 結果として学問では,<読まれるべき言葉>が普遍語で書かれる,それを読んだ者が,それを基にさらに普遍語で書く,といったフィードバックが発生し,普遍語による叡智の蓄積が促進される
  • 普遍語の役割をもつ言語は古代はラテン語に始まり,近代はドイツ語・オランダ語・フランス語,現代は英語と移り変わってきた

文学としての真理の追究(人間の精神が対象)

  • 文学の過程で新たに得られた<読まれるべき言葉>は,<現地語>が書き言葉として発展した<国語>で記述され,今までの<読まれるべき言葉>のリストに追加される
  • 文学はオリジナルで記述された言語と不可分であるため,オリジナルのテキストそのものを理解する必要がある
  • しかし,日本では国語の大衆化によって,近代に書かれた漱石などの<読まれるべき言葉>に用いられる歴史的仮名遣いを理解する人が減ってきている
  • 日本語が亡びるとき」とは,将来的にこのような日本語の<読まれるべき言葉>を理解出来る人が居なくなったときである

今までの<読まれるべき言葉>に対するインターネットの影響

  • デジタルスキャニングと検索の技術は,が英語一強の流れをさらに加速する
  • 過去のすべての叡智がデジタル化されたとき,もっとも恩恵を享受するのは,今までの<読まれるべき言葉>総量が最も多い<英語で叡智を求める人>である
  • しかし人間の時間は有限なので,ペタバイト級の量の叡智から<最も読まれるべき言葉>を探し出すランキングのシステムが必要になる.
  • そのとき,<叡智を求める人>が最も意味のあるランキングを得るために,ランキングのシステムをランキングするシステムが必要になるだろう

11/11 15:27 追記

なんかこの本,英語圏でも注目されはじめているみたいなので,英語でも感想を書きました.Yusuke Yanbe's blog: When Japanese Language Falls

新はてなブックマークの新機能「テキストマイニングによるコンテンツ編集」とは何だったのか

以前,はてなブックマークの新バージョンに関するプレスリリースが出たときに「テキストマイニングによるコンテンツ編集」という機能がとても気になったので個人的に色々と予想していたのですが,先日の新はてなブックマーク発表会で解答が出たようです

内容を反映したカテゴリ分類でさまざまなジャンルを幅広く網羅

 カテゴリ分類もベイジアンフィルタを利用した学習型分類へリニューアル。ページから本文と思われる部分を抽出し、内容に応じて機械的に分類する仕組みを採用したことで、特定のジャンルに偏ることなく注目ブックマークを表示でき、新聞サイトなど構造がわかりやすいサイトであれば90%近い精度で分類が可能だという。カテゴリは「社会」「政治・経済」「スポーツ・芸能・音楽」「科学・学問」「コンピュータ・IT」「ゲーム・アニメ」「おもしろ」「動画」の8 種類で、それぞれのカテゴリごとに人気エントリーを表示する。

はてなブックマーク新バージョン公開。検索やソーシャル機能強化

以前私がしていた予想でいうところの,

    • 例2:エントリをカテゴリごとに高精度に分類する(ITニュース,2chネタ,政治,国際など)
新はてブの「テキストマイニングによるコンテンツ編集」機能の予想してみる - yanbe.log

これが大体当たった感じですね.

解答が出てから改めて考えると,分類に利用する素性といい,分類結果を適応する箇所といい,既存の機能を拡張・強化するにはごく自然なアプローチだと思うので,なるほどなぁ,というのが今のところの感想です.反面,自分は色々と妄想しすぎてました.