未来を予測する方法とガボールフィルタについて

インタラクティブ性が高いと質が低くても満足できる: iPhone 3G の話 - 武蔵野日記 経由。

アラン・ケイ氏によるこの名言には、二つのバリエーションがあるらしいことを知った。

The best way to predict the future is to invent it. - Alan Kay

We can predict the future by inventing it. - Alan Kay

後者の方が簡潔だし、Weが主語であることで、僕らにも出来るよ!とポジティブ。

オバマ氏の演説と同じだ。

このフレーズ"The best way to predict the future is to invent it."の日本語訳「未来を予測する最も良い方法は、未来を創り出すことである」で検索してみたら、同じ趣旨のことを言ってる人は他にも居て、

未来を予測する最も良い方法は、未来を創り出すことである - デニス・ガボール

この名前、なんか聴いたことがあると思ったら、ガボールフィルタを発明した英国物理学者デニス・ガボール博士だった。

ガボールフィルタは主に画像処理の分野で使われている高精度なエッジ抽出アルゴリズムで、人間の視覚における物体の認識方法がモデルになっている*1と2006年ぐらいにとある講義で知って、大変興味深かった覚えがあります。曰く、人間の目は差分(エッジ)を認識することで、物体を認識するらしいです。

この講義を聴いてすぐに、「既に自作していたQRコードデコーダのエッジ検出処理にガボールフィルタを採用したら、QRコードの検出精度が上がるのではないか」と思って、文献にあたって実装方法を調べていたのですが、すぐに(主な対象プラットフォームである)携帯電話では計算量的に割に合わないことが判明したのでした。